それはどれくらい昔の話やったやろ。。。
50年以上前の話や。
当時その男性は30代前半くらいやったくらいかな?
小学校低学年の子どもらが喧嘩して、「お前なんか死んでしまえ!」と一人の男の子が言うたんよ。
したら、たまたま近くを通りかかった30代前半くらいの男性が目くじらたてて、その見知らぬ小学生の男の子を叱りだした。
男性「こら!軽々しく人に『死ね』とかいうな!もし、言い当てたらどうすんねん!一生後悔する事になるんやぞ!」
初めは何をそんなに怒っているのかわからんかった。
でも、その男性の話を聞くうちに男性が怒った気持ちが理解できた。
その男性は15歳くらいの頃、年の離れた7歳の妹に「お前なんか死んでしまえ!」と言ったことがあったそうな。
それは、彼の母親が妹ばっかりかわいがり、彼は長男だし8歳も年上だから、いつも厳しく育てられていて、妹にものすごく嫉妬していたからつい出たことばだったそうだ。
別に本気で死ねばいいと思ったわけじゃない、ただ嫉妬して勢いで出た言葉だったそうだ。
その日は町のお祭りで神輿があり、本来は妹について行くはずだったが、喧嘩して頭に来ていたので妹は一人で神輿引きに行ったそうだ。
しかし、妹は帰らぬ人となったそうだ。
妹は神社の狛犬が倒れ掛かってきて亡くなったと言うのだ。
昔の狛犬だったので、土台の上に何かの接着剤的な物で接着しただけだったそうで、事故後わかったことらしいけど、その接着剤的なものは第二次大戦の戦火で燃えてしまって、まさに土台の上に狛犬が置いてあるだけみたいな状態やったんやて。
その左右狛犬に縄をくくりつけていたらしいんやけど、その縄に神輿のてっぺんが引っかかり、狛犬が倒れて、神輿を引いていた妹さんの上にのしかってしまい妹さんは帰らぬ人になったんやそうです。
もちろん、その事故と男性は何の関係もないし、男性のせいで妹さんが亡くなったわけではない。
しかし、幼い妹に「死ねばいい」などと言う汚い言葉を吐き、その日に妹さんが本当に亡くなってしまい、彼は俺が呪いのような言葉を言ったばっかりに言い当ててしまったとずっと後悔し続けていると言うのだ。
だから、冗談でもそんな言葉は言うな!と赤の他人の子どもたちに本気で怒ったんやった。
もう半世紀以上前の話やのに 今でも覚えてる。
命はとても大切なもの。。。。冗談でも言ってはいけない言葉があるって事やね。。。。